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採用管理システムを導入の際に確認すべき機能は?

 年々、採用難易度が上がり、採用手法も多様化しています。それに伴い、活用する採用チャネルは今まで以上に増えています。

 新卒採用の場合、就職みらい研究所※1 の調べによると、2021年卒の学生への情報提供やコミュニケーションの手段として実施予定のものとして「Web上での自社単体の説明会・セミナー」が17.2%と、2020年卒採用での実施率(10.3%)に比べて6.9ポイント高くなっています。このほかにも、「ソーシャルメディア」(4.4ポイント増)、「動画配信サービス」(2.4ポイント増)、「スカウト型メール」(2.2ポイント増)というように多くの企業が自社の採用成功のために年々新たな手法を取り入れて採用活動を行っていることがわかります。

 このような背景もあり、より煩雑になった採用活動を効率化するため採用管理システムのニーズが高まっているのが現状です。
※1 就職みらい研究所 『就職白書2020(冊子版)』                  https://data.recruitcareer.co.jp/wp-content/uploads/2020/06/hakusyo2020_01-48_up-1.pdf

採用管理システムが採用活動を効率化させる

では、採用管理システムを導入によってどのくらい採用活動が効率化されるのでしょうか?

採用管理システムとは

 そもそも、採用管理システムとは、応募者の受付から内定出しに至るまでの一連の採用活動を一元管理するための基幹システムです。ATS(Applicant Tracking System)、採用管理ツールとも表記されます。今のところ、リリースされている採用管理システムは50種類以上あるといわれており、必要な機能や他サービスとの連携、費用対効果等様々な視点から比較検討し導入を検定していく必要があります。基幹システムなので、導入後はそのシステムをベースに採用活動を進めていくことになります。よって、現在の採用活動にきちんと合った採用管理システムを選ぶのがポイントになります。

採用管理システム導入のメリットは?

 導入による最大のメリットは、採用に関わる複数のツールをまたぐことなくシステム内で完結できることにより、人為的なミスを減らし、採用コア業務に時間を割くことができることです。

 採用活動をしていく中で、様々なチャネルで母集団形成をし、集めてきた応募者との面接・面談の設定をメールや媒体の管理画面でして、普段使っているカレンダーツールで面接官のスケジュールをおさえ、履歴書を送付してもらい、タスク管理をして、、、等様々な工程をそれぞれのツールを行き来して作業をしているはずです。この状況では、タスクの抜け漏れや情報の共有不足が起こる可能性があります。

 採用管理システムはこれらの作業をシステム内で一括管理・自動化することができるので、煩わしいオペレーション業務をなくしてミスを防ぐことができ、いかに候補者を採用するか等の採用に関わる戦略を考えることに時間をかけることができます。

採用管理システムに最低限必要な機能

 では、実際にどのような機能が最低限必要になるのでしょうか?以下に挙げるものは必ず備えているものを検討することをおすすめします。

応募者の管理機能

 複数の経路から流入する応募者を、一括管理する機能です。ナビサイト、イベント、自社HP、人材紹介、リファラル等の複数の経路から流入する応募者を一括で管理します。例えば、ナビサイト経由に関しては自動的に取り込みができたり、説明会や面接・面談への予約情報を予約と同時に取り込めたりします。また、各経路から集まった応募者全体の進捗状況が分かり、何経由の候補者がどの選考まで進んでいるのかも即座に把握できるような仕様になっています。候補者から送ってもらった履歴書等の資料をアップロードしてシステム内の候補者情報ですべての情報が見れるような仕様になっているものが便利です。

メール機能

 候補者への一斉配信、個別配信はもちろんのこと、選考ステータス等のセグメントごとの送信や作成した文面をその場でテンプレートとして保存できるなど、採用活動専用メーラーとして活用できます。直近はより開封率を上げるためにLINEやSlack等のコミュニケーションツールとの連携をしているものもあります。

評価機能

 候補者ごとに選考評価を記録することができます。面接官ごとに評価用のアカウントを発行し、直接システム内に評価を残せるものだと、後から評価を収集したり、整理したりする必要がなくなるので、大きく工数削減ができます。評価用紙をPDF出力出来れば、評価を紙で出してほしいという要望にも即座に対応可能です。

採用フロー設計機能

 企業独自の選考フローを作成します。これにより選考の歩留まりを可視化ができます。各選考段階に今何名進んでいるのか、リアルタイムで確認することができるので採用活動のボトルネックを事前に把握することが可能です。

採用タスク進捗確認機能

 採用に関わる担当者でタスク管理を共有できます。お互いにタスクの抜け漏れをチェックし、注意を促すことができるので人為的なミスを減らすことができます。

採用カレンダー機能

 説明会や面接・面談の日程調整、予約の管理ができます。説明会や面接などの採用活動における一連のイベント管理作業を効率化します。メールで説明会予約ページにURLを貼って送付をすることにより、候補者がその場で説明会や面接の予約ができます。候補者が予約すると、自動的に管理画面上の選考ステータスが変更されるような仕様になっていると非常に便利です。その他にも、Googleカレンダー、Outlookカレンダー等の自社で活用している外部カレンダーと連携しているとより業務効率化が可能です。

採用管理システムの選び方・検討ポイント

 ここまで、必要最低限備えておいた方が良いと思われる機能をご紹介してきましたが、各社のサービスサイト等で確認してもどこまでできるのかよくわからないというご担当者の方が多いのではないでしょうか?以下で採用管理システムの選び方や検討ポイントをご紹介します。是非、参考にしてみてください。

採用業務のフローをコンサルティングで相談できる

 採用コンサルティングをしている会社で相談することをお勧めします。採用管理システムには、システム会社が開発・運営している場合と採用コンサルティング会社が開発・運営している場合があります。採用コンサルティング会社のものの方が、採用活動の実情に合わせて本当に採用担当者が使いやすい仕様になっています。貴社の採用活動をきちんと理解して運用フローを考えてくれるところを選びましょう。

金額感が費用対と見合うか確認する

 採用管理システムには、使いたい機能の数によって導入費用が高くなってしまうものや、応募者の取込人数で月額の利用料金が変わってしまうものがあります。このようなものは、初期の導入コストは抑えられますが、運用していくにつれて予算の問題で検討から外れていたシステムよりも費用がかさんでしまうということもあり得ます。また、機能が多すぎても使いこなせず、少なすぎると一元管理がうまくいかないということもあります。必要な機能やオプションを見極めて過不足なく機能を活用でき、金額感も見合っているものを選ぶようにしましょう。

導入後のサポートを確認する

 カスタマーサクセスの有無は必ず確認しましょう。カスタマーサクセスは、導入までのサポートは勿論のこと、利用中の使い方のレクチャーやサポートをしてくれたり、より採用成功に近づけるためにより効率的な利用方法を提案してくれたりします。採用管理システムを導入してもうまく使いこなせず、結局元の管理方法を並行してしまう企業も少なくありません。よって、カスタマーサクセスの有無は非常に重要です。また、使い方や疑問へのサポート手段もチェックしておくべきです。チャットのみでの対応なのか、或いは必要に応じて訪問やWeb会議をしてくれるのか等確認しておきましょう。

まとめ

 採用活動効率化のため採用管理システムの導入を検討されている方は非常に増えています。採用の基幹システムであるからこそ、しっかりと検討し自社にマッチしたものを選びましょう。