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【テンプレート付】学生を惹きつける会社説明会資料の作り方|事例で学ぶスライド構成とパワポ作成術

会社説明会において、パワポなどで作成するスライドや配布資料は、単なる補足資料だと思っていませんか?

実は、会社説明会時の資料は学生の興味を惹きつけるポイントになります。本記事では、会社説明会資料の作り方から、構成時のポイント、コツについても紹介します。

目次

会社説明会資料の重要性とは?会社説明会資料を作成する目的

学生は多くの企業を比較検討するため、説明会で強い印象を残せなければ、次の選考には進んでもらえません。

効果的な会社説明会資料は、企業の魅力を最大化し、学生の心を惹きつける強力な武器となります。本章では、資料が持つ「3つの重要な役割」を具体的に解説します。

 ①企業の魅力を視覚的に伝え、学生の理解を深める

一つ目の役割は、企業の魅力を視覚的に伝え、学生の深い理解を促すことです。口頭だけで「業績は右肩上がりです」「活気のある社風です」と伝えても、学生の記憶には残りづらいでしょう。しかし、成長率を示すグラフや具体的な売上データを示したスライドを見せれば、その言葉の説得力は格段に上がります。また、オフィスの風景や社員が働く様子の写真を盛り込むことで、文章だけでは伝わらない社内の雰囲気や文化をリアルに感じてもらうことが可能です。このように、定量的なデータと定性的な魅力の両方を視覚情報で補うことで、直感的な理解を助け、他社との明確な差別化を図ることができます。

 ②配布することで後日の見返し(リマインド効果)を促す

二つ目の役割は、説明会後に学生の記憶を呼び覚ます「リマインド効果」です。学生は就職活動中に何十社もの説明会に参加するため、一つひとつの記憶は時間とともにどうしても薄れてしまいます。そこで、配布資料やオンラインで共有されたスライドが大きな力を発揮します。手元に残った資料は、学生が企業研究を見直す際や、エントリーシートを書く際に、貴社のことを思い出す重要なきっかけとなります。いわば、資料が「持ち帰れる企業の顔」として機能し、数ある競合の中から自社を選んでもらうための力強い後押しをしてくれるのです。

  ③全登壇者・全参加者へ正確で統一された情報を提供する

三つ目の役割は、登壇者や開催時期が異なっても、常に正確で統一された情報を提供することです。複数の採用担当者が登壇する場合、話す内容に微妙な差異が生まれる可能性があります。ベースとなる公式の会社説明会資料を用意しておくことで、誰が説明しても企業の中核的なメッセージやデータを高い品質で均一に伝えられます。これにより、学生に誤解を与えるリスクを減らし、企業の公式な情報として信頼性を担保できます。また、SNSなどで拡散されがちな不確かな情報に対し、正しい理解を促す防波堤としての役割も果たし、企業のブランドイメージを守ることにも繋がります。

会社説明会を成功させるための事前準備

効果的なスライドを作成するためには、その前段階である「戦略」と「準備」が9割を占めると言っても過言ではありません。誰に、何を、どのように伝えるかを明確に定義しなければ、せっかくの資料も誰にも響かない自己満足なものになってしまいます。ここでは、資料作成に取り掛かる前に押さえるべき3つの準備ステップを解説します。

 ①ターゲット学生像(ペルソナ)を明確にする

最初のステップは、採用したい「ターゲット学生像(ペルソナ)」を明確にすることです。「誰にでも」響く資料は、結果として「誰にも」深くは響きません。「主体性のある学生」といった漠然とした人物像ではなく、「どんな経験をし、何を価値観とし、将来どうなりたいか」といった、具体的な一人の人物としてペルソナを設定しましょう。このペルソナが、後のコンテンツ選びや言葉遣いの全ての判断基準となり、会社説明会資料のメッセージに一貫した「軸」を通すことができます。

 ②競合他社を分析し、自社の「強み」と「差別化ポイント」を見つける

次に、競合他社を分析し、自社のユニークな立ち位置、つまり「強み」と「差別化ポイント」を見つけ出します。学生は必ず複数の企業を天秤にかけています。そのため、「業界でNo.1」といった絶対的な強みだけでなく、「A社ほど規模は大きくないが、若手のうちから裁量権を持って挑戦できる」といった相対的な強みが学生に響くことがあります。競合と比較することで初めて見えてくる自社の魅力を洗い出し、それを会社説明会資料で最も伝えるべき核心的なメッセージとして設定しましょう。

 ③学生が興味を惹かれる会社説明会の内容を知る

最後に、学生が会社説明会で「本当に知りたいこと」を把握します。株式会社マイナビなどの調査によれば、学生が求める情報は「具体的な仕事内容」「社風・雰囲気」「給与・待遇」が常に上位を占めます。特に、給与やキャリアパスといった学生側からは質問しにくい情報を企業側からオープンに開示することで、誠実な姿勢が伝わり、学生からの信頼を大きく獲得できます。先に設定したペルソナがこれらの情報の中で特に何を知りたいかを想像し、差別化ポイントと絡めながら、説明会で語るべき具体的な内容へと落とし込んでいきましょう。

会社説明会のスライドに掲載すべき必須項目9選

会社説明会のスライドにどのような情報を盛り込むべきか、悩んでいませんか?ここでは、会社説明において欠かせない9つの必須項目を紹介します。これらの項目を網羅し、学生の入社意欲を高める会社説明会資料を作成できます。

 ①会社概要・企業理念(MVV)

まず、会社の基本情報と共に「私たちは何者で、どこへ向かうのか」という物語の序章を語ります。社名、設立年、事業内容といったデータに加え、企業理念やMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を伝えましょう。特に、社名の由来や創業時のストーリーを交えることで学生の興味を惹きつけ、価値観に共感する人材とのマッチング精度を高めます

 ②事業内容・ビジネスモデル

ここでは、自社がどのような戦略で社会に価値を提供しているのかを伝えます。いきなり自社の事業内容を話すのではなく、まず業界全体の構造や市場動向といった「マクロ」な視点から説明し、その中で自社がどのような役割を担い、どんな強みを持っているかという「ミクロ」な視点へと落とし込むと、学生は全体像を理解しやすくなります。

 ③具体的な仕事内容とやりがい

物語の核心部分です。「営業職」「エンジニア」といった職種名だけでなく、「ある若手社員の一日」のスケジュールや、具体的なプロジェクト成功のエピソードを交えましょう。仕事の面白さや大変さも含めてリアルに語ることで、学生は入社後に自分が働く姿を具体的に想像でき、入社後のミスマッチを防ぎます

 ④入社後のキャリアパス・研修制度

学生が強く求める「入社後にどう成長できるのか」という問いに答えるパートです。入社後の研修制度やOJT体制はもちろん、「入社3年目でリーダーに」「こんなスキルが身につく」といった具体的なキャリアモデルを示すことで、将来への期待感を醸成します。企業側から積極的に開示することで、成長意欲の高い学生に響きます。

  ⑤社風・文化が伝わる社員紹介

風通しの良い社風」といった抽象的な言葉だけでは魅力は伝わりません。現代の学生が重視する「誰と働くか」という問いに答えるため、若手や中堅社員のインタビュー動画や座談会コンテンツを活用しましょう。入社の決め手や仕事のやりがいをリアルな声で届けることが、学生の共感を呼びます。

 ⑥福利厚生・待遇(リアルな数字を入れる)

給与、休日、各種手当など、学生の関心が非常に高い一方、質問しにくいのがこのトピックです。だからこそ、企業側から具体的な数字を交えてオープンに説明する姿勢が、学生の安心感と企業への信頼に繋がります。「平均残業時間」や「有給取得率」といったリアルな数字も、誠実さを示す上で非常に有効です。

 ⑦募集要項・選考フロー

学生がすぐに行動に移せるよう、必要な情報を分かりやすく整理して提示します。募集職種、採用人数、勤務地といった基本情報に加え、選考ステップは「書類選考→Webテスト→面接2回」のように具体的に示しましょう。全体の所要期間の目安も伝えることで、学生は安心して選考スケジュールを立てられます。

 ⑧自社が求める人物像

企業がどんな仲間と共に未来を創りたいかを伝える重要なメッセージです。「コミュニケーション能力」といった抽象的な言葉ではなく、「多様な部署のメンバーと協力し、プロジェクトを推進できる人」のように、具体的な行動レベルで示しましょう。これまでの項目で伝えてきた企業文化や事業内容と一貫性を持たせることで、説得力が生まれます。

  ⑨よくある質問(Q&A)

物語の締めくくりとして、学生の最後の疑問や不安を解消します。「転勤の可能性は?」「リモートワークは可能か?」「産休・育休の取得実績は?」といった働き方に関するリアルな質問に先回りして答えることで、企業の透明性を示し、学生が安心して選考に進めるように後押しします。

学生の心を掴む会社説明会資料の構成とストーリー設計

会社説明会資料は、学生の心を掴み、「この会社で働きたい」という行動を促すための、緻密な「ストーリー」を設計し、作成することをおすすめします。心理学では「人は論理で納得し、感情で動く」と言われます。つまり、学生に入社を決意してもらうには、事業の将来性や待遇といった「論理」と、企業理念や社風への「感情」の両面に訴えかける構成が不可欠です。この章では、その具体的なストーリー設計の方法を解説します。

 ①「共感→興味→理解→納得」人を動かすストーリーのフレームワークを活用する

効果的なストーリーを組み立てるには、「共感→興味→理解→納得」というフレームワークの活用がおすすめです。これは、学生の心理的な変化に沿って情報を提示する手法です。まず、企業のビジョンや社会課題への取り組みで「共感」を生み、次に事業の面白さや独自性で「興味」を惹きつけます。そして、具体的な仕事内容やキャリアパスで仕事への「理解」を深めてもらい、最後に待遇や福利厚生といった働く環境で「納得」してもらう。この流れでスライドを構成することで、貴社のメッセージが学生の心にスムーズに浸透しやすくなります。

 ②「論理の欲求」を満たす

ストーリーの前半から中盤で重要になるのが、「論理の欲求」を満たすことです。学生は「この会社の将来性は?」「入社したら自分は成長できるのか?」といった現実的な疑問を抱えています。業界内でのポジション、安定した事業基盤、具体的なキャリアパスや研修制度、充実した福利厚生などをデータや事実に基づいて示すことで、これらの疑問に答えます。ここで「この会社を選ぶことは、自分の将来にとって合理的で賢明な判断だ」と学生に論理的に納得してもらうことが目的です。

  ③「感情の欲求」を揺さぶる

しかし、論理だけでは「数ある良い会社の一つ」で終わってしまいます。学生の心を強く揺さぶり、「この会社でなければならない」という強い動機を形成するのが「感情の欲給」に訴えかけるパートです。創業者の想いや困難を乗り越えたストーリー、社員が仕事にかける情熱、自社の事業が社会に与えるポジティブな影響などを伝えることで、学生は企業に感情的な繋がりを感じます。論理と感情、この両輪が揃って初めて、会社説明会資料は学生の心を本当に掴むことができるのです。

スライドを作成するポイント7選

盛り込むべき内容やストーリーが決まったら、いよいよスライド作成のステップです。会社説明会資料のデザインは、学生が企業に抱く第一印象を大きく左右します。「ITリテラシーが低いかも」と思われてしまっては大きな機会損失です。ここでは、内容が直感的に伝わり、学生に「センスの良い会社だ」と感じさせるパワポ資料を作成するための、明日からすぐに使える7つのポイントを解説します。

 ①話す内容(スクリプト)を先に決める

いきなりスライドを作り始めるのは非効率です。まずは説明会全体で話す内容、つまり「トークスクリプト」を先に固めましょう。スライドはあくまで話の補助ツールです。先にゴール(伝えたいこと)を決めることで、本当に必要なスライドだけを最短時間で作成でき、内容のブレも防げます。

 ②「1スライド=1メッセージ」を徹底する

スライド作成の鉄則は「1スライド=1メッセージ」です。一枚のスライドに多くの情報を詰め込むと、結局何も伝わらず、学生の集中力も途切れてしまいます。特にオンライン説明会では、小さな画面でも要点が瞬時に伝わることが重要です。伝えたい核心的なメッセージ一つに絞り込み、シンプルに表現しましょう。

  ③全体のページ数は「説明会の時間 ÷ 1スライドの時間」で逆算する

説明会の時間は限られています。時間内に余裕を持って終えるためにも、スライドの総ページ数は「説明会の持ち時間 ÷ 1スライドにかける時間」で逆算して決めましょう。例えば、スライド説明に20分、1枚あたり2分かけるなら、スライドは10枚程度が目安です。ページ数が多すぎると早口になり、学生の理解を妨げる原因になります。

 ④文字は少なく、図やグラフ、写真で視覚的に

文字だけのスライドは学生を退屈させます。記憶に残すには、文字情報を極力減らし、グラフ、図、写真などの視覚的な要素を多用しましょう。特に、社員が生き生きと働く様子やオフィスの雰囲気が伝わる写真は、何百の言葉よりも雄弁に企業の魅力を物語ります。

 ⑤トンマナを統一し、シンプルなデザインを心がける

プロ並みのデザインは不要ですが、全体の統一感(トーン&マナー)は必須です。使用するフォントは1〜2種類に絞り、企業のブランドカラーを基調とした3〜4色以内で全体をまとめましょう。デザインに一貫性を持たせるだけで、洗練された印象を与え、「しっかりした会社だ」という信頼感に繋がります。

 ⑥アニメーションの使いすぎはNG

PowerPointのアニメーション機能は、使い方を間違えると逆効果になります。無意味な動きは学生の集中を削ぐだけでなく、稚拙な印象を与えかねません。使用する場合は、グラフの要素を順番に表示するなど、話の流れを助ける目的だけに限定し、多用は厳禁です。

  ⑦「ここだけの話」で特別感を演出する

学生は企業のWebサイトなどである程度の情報を得てから説明会に参加します。サイトと同じ情報ばかりでは「参加した意味がなかった」と思われてしまいます。説明会でしか聞けない『ここだけの話』(例えば、失敗談や、開発中の製品の話など)を盛り込むことで、特別感を演出し、学生の満足度と志望度を高めることができます。

【オンライン・対面別】会社説明会資料の作り方と注意点

近年、会社説明会はオンラインと対面のハイブリッド開催が主流となっています。しかし、それぞれの形式で学生が置かれている環境は全く異なります。同じパワポ資料を使い回していては、それぞれのメリットを活かせず、機会損失に繋がりかねません。ここでは、オンラインと対面、それぞれの形式に最適化された会社説明会資料の作り方と、押さえるべき注意点を解説します。

 オンライン説明会:見やすさと聞き取りやすさが最優先

オンライン説明会では、学生は一人きりで、PCやスマートフォンの小さな画面を見ています。そのため、資料は「視認性」と「自己完結性」が最重要です。1スライド1メッセージを徹底し、文字は大きく、配色は明確にしましょう。通信トラブルで音声が途切れても内容が理解できるよう、スライド単体で意味が通じるように情報を補う必要があります。また、学生の集中力を維持するために、「ここでチャットに感想を書き込んでみましょう」といった、参加を促すスライドを意図的に挟み込み、双方向性を演出することが成功の鍵です。

 対面説明会:場の空気感とインタラクティブ性を活かす

対面説明会の最大の強みは、同じ空間で生まれる「熱量」と「一体感」です。ここでは、スライドは主役ではなく、あくまでプレゼンターの言葉を補佐する脇役と捉えましょう。要点をシンプルにまとめたスライドを使い、詳細はプレゼンターの表情や言葉の抑揚で伝えることで、より強く学生の心に響きます。また、アイスブレイクや簡単なグループワーク用のスライドを用意し、参加者同士の交流を促すことも可能です。持ち帰ってもらう配布資料とスライドの役割を分け、戦略的に情報を伝えましょう

資料の効果を最大化する!会社説明会プレゼンのコツとNG例

どんなに素晴らしい会社説明会資料(スライド)を作っても、その魅力を伝えきれなければ意味がありません。本章では、資料の効果を最大限に引き出すための具体的なプレゼンのコツを解説します。

 プレゼンターは活躍する若手社員に登壇してもらう

会社説明会で学生が最も話を聞きたい相手は、実は役員やベテラン社員ではなく、自分たちと年齢の近い入社2〜3年目の若手社員です。学生は、少し未来の自分の姿を登壇者に重ね合わせ、「この人のようになりたい」というロールモデルとして捉えます。活躍している若手社員が自らの言葉で仕事のやりがいや成長実感を語ることで、働くイメージが格段に具体的になり、学生の入社意欲を強く刺激します。

 専門用語を避け、学生がイメージできる言葉で伝える

採用担当者が普段何気なく使っている業界用語や社内用語は、学生にとっては外国語のように聞こえることがあります。難しい言葉が続くと、学生は言葉の意味を理解することに必死になり、本当に伝えたいメッセージが頭に入ってきません。プレゼンテーションでは意識的に専門用語を避け、誰にでも分かる平易な言葉で語りかけることを徹底しましょう。具体的な業務内容を説明する際は、学生にも身近な例え話を用いると効果的です。

 質疑応答や座談会で双方向のコミュニケーションを図る

会社説明会を、企業からの一方的な情報伝達の場で終わらせてはいけません。「対話」の機会を設けることで、学生の満足度は大きく向上します。プレゼンの最後に質疑応答の時間をしっかり確保するのはもちろん、より少人数でリラックスして話せる「座談会」を開催するのがおすすめです。学生一人ひとりの疑問や不安を解消できるだけでなく、社員のリアルな人柄に触れることで、企業への親近感や信頼感が深まります

【NG例】学生が「つまらない」と感じる説明会の特徴

一方で、ほんの少しの配慮不足が、学生の志望度を大きく下げてしまうこともあります。採用担当者が無意識に陥りがちな「やってはいけない」NG例を知っておくことは、失敗を回避し、説明会の質を高める上で非常に重要です。以下に挙げる特徴に自社の説明会が当てはまっていないか、ぜひチェックしてみてください。

 資料をただ読み上げるだけの説明になっている

これは学生を最も退屈させるプレゼンテーションです。スライドに書かれている文章をただ読み上げるだけなら、プレゼンターは不要です。学生は「それなら資料を配ってくれればいい」と感じ、貴重な時間を無駄にしたと思ってしまいます。スライドはあくまで話の骨子です。行間に込められたエピソードや仕事への熱意を、自分の言葉で情熱的に語ることこそが、プレゼンターの最も重要な役割です。

 ポジティブな情報だけで、リアルな側面が見えない

自社の魅力を伝えたいあまり、良いことばかりを並べていませんか?ポジティブな情報しかない会社は、逆に「何かを隠しているのではないか」と学生に不信感を抱かせる可能性があります。あえて会社の抱える課題や過去の失敗談、仕事の厳しさといったリアルな側面を正直に語ることで、誠実で透明性の高い企業であるという印象を与え、学生からの信頼を獲得できます。これは入社後のミスマッチを防ぐ上でも極めて重要です。

 登壇者の態度が悪く、会社の印象を下げている

プレゼンターは「歩く広告塔」です。どんなに素晴らしい内容の資料やプレゼンを用意しても、登壇者が自信なさげにボソボソ話したり、学生からの質問に面倒くさそうに対応したりすれば、会社全体のイメージが「そういう会社なのだ」と判断されてしまいます。明るい表情やハキハキとした話し方、丁寧な言葉遣いといった基本的な姿勢が、会社のブランドイメージを大きく左右することを肝に銘じましょう。

おしゃれなパワポがすぐ作れる!無料テンプレートサイト4選

会社説明会資料の重要性は理解できても、「日々の業務が忙しくて作成する時間がない」「デザインに自信がない」とお悩みの採用担当者の方も多いのではないでしょうか。そんな方々のために、クオリティの高いパワポ資料を手軽に作成できる、無料のテンプレートサイトを厳選して4つご紹介します。これらのサイトを活用すれば、デザインの時間を大幅に短縮し、最も重要な「伝えるべき内容」の充実に集中できます。

  Canva

Canvaは、パワポのスライドだけでなく、SNS画像など様々なデザインが作れることで有名なオンラインツールです。豊富なテンプレートが用意されており、ドラッグ&ドロップの直感的な操作で、誰でも簡単におしゃれな会社説明会資料を作成できるのが魅力です。

   Slidesgo

Googleが提供するデザイン性の高いテンプレートサイトで、特にGoogleスライドとの連携がスムーズです。海外製ならではの洗練されたデザインが多く、他社と差がつくスタイリッシュな資料を作りたい場合や、普段からGoogleのサービスを利用している企業におすすめです。

 素材工場

会員登録不要で、すべてのテンプレートを完全無料で利用できる日本のサイトです。日本語のビジネスシーンに合わせたテンプレートが豊富に揃っており、操作に迷うことなく安心して使える点が大きなメリットです。手軽に素早く資料作成を始めたい場合に最適です。

 SlideHunter

ビジネス用途に特化した、シンプルで実用的なテンプレートを多数提供しています。PowerPointはもちろん、MacのKeynoteなど幅広いプレゼンテーションソフトに対応しているため、社内の使用環境を選ばない点も嬉しい特徴です。

時間がない担当者向け!資料作成代行サービス3選

「テンプレートを使っても、構成から考える時間がない」「より高品質な資料で他社を圧倒したい」という場合は、プロに任せる「資料作成代行サービス」という選択肢もあります。企画構成からデザイン、グラフ作成まで、資料作成に関するあらゆる業務を委託できるため、採用担当者は学生とのコミュニケーションといったコア業務に専念できます。ここでは、実績豊富な3つのサービスをご紹介します。

  HELP YOU

このサービスは、単なるデザイン作業にとどまらず、資料作成の前提となるリサーチまで代行してくれるのが大きな特徴です。伝えたいメッセージがより効果的に伝わるよう、構成段階からプロの視点でサポートしてほしい場合や、内容のブラッシュアップから任せたい場合におすすめです。

 バーチャルプランナー

企業の資料作成に特化した専門サービスです。機密保持契約(NDA)の締結が可能で、外部に情報を出す際のセキュリティ面も安心。短納期にも柔軟に対応してくれるため、急遽、高品質な会社説明会資料が必要になった際に非常に頼りになります。

 アドバー株式会社

累計1,000件以上の豊富な実績を誇る制作会社です。会社説明会資料はもちろん、採用動画や広告制作など、採用ブランディング全体を相談できるのが強みです。資料作成をきっかけに、採用活動全体のクリエイティブを見直したいと考えている企業に適しています。

まとめ

本記事では、会社説明会資料の作成について、準備段階の戦略から具体的な内容、デザインのコツ、さらにはプレゼン時のポイントまで網羅的に解説しました。

会社説明会資料は、単なる情報の羅列ではなく、学生の心を動かし「この会社で働きたい」と思わせるための、非常に重要なコミュニケーションツールです。成功の鍵は、誰に何を伝えるかという「戦略的な準備」、そしてデータで納得させる「論理」とストーリーで惹きつける「感情」を織り交ぜた「構成力」にあります。

今回ご紹介した必須項目や作成のポイント、便利なテンプレートサイトなどを活用し、ぜひ貴社ならではの魅力が詰まった会社説明会資料の作成に取り組んでみてください。