採用管理システム(ATS)とは?機能や費用、選び方について解説

本記事では、採用管理システム(ATS)でできることや費用感、自社に合ったシステムの選び方について紹介しています。採用管理システムについて詳しく知りたいという方はぜひ参考にしてみてください。

採用管理システムとは

採用管理システム(ATS)は英語で「Applicant Tracking System」と呼び、候補者が現在どの選考段階におり、次にどういったアクションをしたら良いかを明確にし、候補者を追跡することができるシステムを指します。採用活動では候補者管理はExcel、候補者への連絡はメール、日程調整はナビ媒体上など様々なツールを利用し採用活動を行ないますが、採用管理システムではこれらの候補者管理や日程調整、スケジュール管理などの業務を1つのシステム内で全て行なうことができます。

採用管理システムの種類

採用管理システムには、「クラウド型」と「オンプレミス型」の2種類のサービス形態があります。

クラウド型

オンライン上のサーバーで提供されているシステムやサービスを、インターネットを介して利用する形態。

オンプレミス

社内にサーバーや通信回線、システムを構築し、自社のネットワークを介して利用を行う形態。

近年では、安価に利用ができるクラウド型の採用管理システムが多くリリースされており、クラウド型の採用管理システムを利用する企業が増えています。

採用管理システムでできること

採用管理システムは、採用担当者が行なっているさまざまな業務を行うことができます。下記では、応募、選考管理、分析の段階に分けそれぞれ紹介します。

応募

選考管理

分析

その他

このように候補者の応募から採用に関わるまでのさまざまな採用業務を採用管理システム内で行うことができます。今回、記載している機能は一般的な機能で、採用管理システムによっては、リファラル採用やアルムナイ採用などに特化したシステムがあり、その採用に合わせたオリジナル機能があったりします。そういった機能はサービスごとに確認していく必要があります。

採用管理システムの導入費用

採用管理システムは月額費用が数万から数十万と幅広く、中には無料で利用できるサービスもあります。大きく「従量課金制」と「定額料金制」の2つの料金体系に分かれることが多いです。

従量課金制

採用管理システム内に取り込む候補者数によって利用料金が変わります。インターンシップや早期選考は実施しておらず、3月から5月だけ採用活動をしており、通年で採用活動をしていない企業におすすめです。利用したい期間にだけ利用できることや利用した期間分でしか料金が発生しないので安価にシステムを利用することができることがメリットです。

定額料金制

利用できる機能によってプランが用意されており、プランによって利用料金が変わります。応募者数が多い企業や、インターンシップや早期選考を含めて通年で採用活動をしている企業におすすめです。料金の変動がないので予算が組見やすいことや、候補者情報が上限に達した際に候補者情報のエクスポートを行わなくて済むことがメリットです。

自社の採用活動に合った料金形態をとっているシステムを選びましょう。

採用管理システムの導入目的

少子高齢化が進む日本では、あらゆる業界で人手不足に悩まされる企業が増えています。特に、企業が「欲しいと思う人材」や「優秀な人材」は獲得することが難しく、人材獲得競争は年々激しくなっています。そんな人材獲得競争に勝っていくには、自社の採用力を向上させていくことが必要になり、その採用力を強化していくことに採用管理システムは必要とされています。

採用管理システムが必要とされる理由

採用力は、「集める力」、「魅了する力」、「見極める力」、「口説く力」、「振り返る力」の5つの要素から構成されます。この5つの要素が循環することで採用力は成り立っています。

例えば、ターゲットとした人材に出会えていないのであれば、「集める力」が課題となり、出会えているのにもかかわらず、採用に繋がっていないのであれば、「魅了する力」、「見極める力」、「口説く力」に課題があります。毎年、同じ状況を繰り返してしまっていることや採用が思い通りに進まないということであれば、「振り返る力」に課題があります。

この採用力の循環をスムーズに進めるためには、データ・ノウハウの蓄積や効率的に施策の実行を行うための時間が必要になり、これらをサポートするのが採用管理システムです。次項では採用管理システムの導入メリットについて記載しています。

採用管理システムの導入メリット

上記で採用管理システムが必要とされる理由について記載しましたが、次に採用管理システムの導入メリットを5つ紹介していきます。

①事務業務の工数削減ができる

管理シートに候補者情報を記入する作業や選考進捗を記入する作業、リマインドメールやサンクスメール、キャンセルメールなどのメール送付作業はシステム上で自動化することができるため、業務の作業量を減らすことができます。

②ツールの一元管理ができる

採用活動では、メールやLINE、カレンダー、チャットなど様々なツールを利用します。採用管理システム内でそれらのツールをすべて利用することができるため、複数のツールを使用する手間なく、スムーズに業務を進めることができます。

③情報共有の工数削減ができる

候補者の履歴書や面接の評価シートなどの書類を共有する作業は、システム上で行うことができるので共有の手間を減らすことができます。また面接官が評価シートに記入した評価内容は自動で候補者情報と紐づき保存されるので、評価情報を転記する手間はなくすことができます。

④採用データの一元管理ができる

採用進捗状況や面接官の評価情報、アンケート回答など、採用活動をしている中で集めた採用データを採用管理システム内に一括集約することができます。

⑤採用データの分析ができる

応募経路ごとの採用人数や選考ごとの歩留り率、面接官ごとの評価傾向などのデータを自動で集計し、グラフや表で確認することができます。

採用管理システムを導入するべきタイミング

採用管理システムの導入を検討するタイミングは、データ・ノウハウの蓄積が十分に出来ていないや効率的に施策の実行を行うための時間がないと感じた際に導入を検討することがおすすめです。

採用管理自体はExcelでも十分に行うことができます。そのため、応募数が少なく、管理するべきデータや資料が少ない場合は、Excelでの採用管理でも十分です。

採用管理システムの選び方

採用管理システムは多くの企業が提供をしていますが、1つ1つ検討するのは手間がかかり、時間もかかります。そのため、下記ではスムーズに採用管理システムを検討できるように採用管理システムを検討する際のポイントについて紹介させていただきます。

採用管理システムの比較ポイント

採用管理システムを選ぶ上での比較のポイントは下記の3つです。

①活用領域に対応しているか

採用管理システムは、新卒向き、中途向き、アルバイト・パート向きなど雇用形態ごとの特性に合わせた作りになっていることが多いです。そのため、自社が採用活動を行なっている領域に合わせて、採用管理システムを選ぶことが必要です。また、活用領域に加えて、自社で利用しているナビ媒体やスカウトサービスとの連携有無についても確認をすることが必要です。

②どんな業務を効率化したいか

採用管理システムには採用活動の業務を効率化する機能が多くありますが、採用管理システムによっては日程調整の効率化に特化したシステムや分析を詳細にできるシステムなどの特徴的なサービスもあります。自社の採用業務で効率化したい業務を考え、その採用業務を効率化できる機能があるかを確認することが必要です。

③UI/UX(操作性・使い勝手)はいいか

採用管理システムはサービスによって管理方法やデータの見え方が異なります。管理がしにくいと感じることやデータを確認しにくいと感じることがあると業務をスムーズに進められず、せっかく導入したのに効率化ができず、導入した意味がなくなってしまいます。そのため、デモなどを自身で操作してみて管理しやすい、データが見やすいシステムを選ぶことが必要です。また、採用活動には採用担当者以外も関わることが多いので、採用活動に関わる社員の意見なども参考にして決めることも重要です。

④外部ツールとの連携はしているか

採用活動では、リクルーターや役員、社長などさまざまな社員が関わるため、社内で利用しているカレンダーやWEB会議ツール、チャットツールを利用する機会が多くあります。そのため、採用管理システムで入力した情報を別のツールに入力するという二度手間が発生します。より採用活動を効率的に進めるために、自社で利用しているツールと連携できるかを確認することが必要です。

⑤コストは適切か

「採用管理システムの導入費用」の項目でも書いたように、採用管理システムによってサービス利用料金がかなり異なります。そのため、採用管理システムにどれだけ費用をかけることができ、費用と工数削減の費用対効果を確認することが必要です。

採用管理システムの機能チェックリスト

採用管理システムを利用し、どういったことをしていきたいかをリスト化し、各サービスの比較を行なっていくことでより自社にマッチした採用管理システムを見つけやすくなります。下記に採用管理システムの機能チェックリストを用意しておりますので、ぜひご活用ください。

まとめ

採用管理システムは採用活動のあらゆる採用業務を効率化するためのシステムです。どの会社にも必ず必要というサービスではありませんが、今後「自社に欲しいと思う人材」や「優秀な人材」を獲得していくために必要な採用力の強化をサポートしてくれます。

採用力の強化をしていきたいが、データ・ノウハウの蓄積が十分に出来ていないや効率的に施策の実行を行うための時間がないと感じた際は、ぜひ採用管理システムの導入を検討してみてください。

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