SNS採用とは?デメリットを抑え、コツを掴んでSNS採用を成功させる

さまざまな企業が利用し始めているSNS採用ですが、人事のみなさんにとって意外と腰が上がらないのもSNS採用ではないでしょうか。本記事では改めてSNS採用とはどのような手法なのか、何故今注目されているのかをご紹介いたします。

SNS採用とは

SNS採用とは、採用活動にSNSを活用することを指し、ソーシャルリクルーティングとも呼ばれます。

企業の認知拡大から選考中のコミュニケーション、ダイレクトスカウト、ブランディングなど様々な用途で利用可能です。

SNS採用が広まった背景

利用者の急増とSNSの特徴

スマートフォンが広く普及してからSNSの利用者数は増加しており、それに伴って趣向を凝らした新しいSNSも次々に作られています。インターネット利用率は80%を越え、ユーザー同士がコミュニケーションが取れたり、簡単に情報を発信できることを特徴とします。

そのため認知拡大やブランディング、企業と候補者のコミュニケーションを促進させる期 待ができます。 

参照:総務省「通信利用動向調査」「インターネット利用率(個人)の推移」

情報収集源の変化

最近の若者はスマートフォンを利用して様々な情報を収集しているのですが、この情報収集の方法が以前とは異なるようになっています。

以前までのように検索エンジンを利用して調べる方法ではなく、SNSを利用して情報収集をするようになっています。

SNS採用のメリット

では次に、SNSを採用に利用することのメリットは具体的に何か見ていきましょう。

低コストで運用できる

SNSのほとんどが無料で誰でも始めることができます。ナビ媒体のように始める際に料金がかからないのが特徴です。成果の分だけでの従量課金制のものが多いため、もしも有料の機能を利用したい場合でも多大な投資になることはありません。

リーチできる人数が多い、潜在層にアプローチできる

SNSは利用者数が多く、拡散力が高いところが大きな特徴です。一つの投稿がさまざまなネットワークを通じて意外な人物に届いていると言ったことはざらにあります。

「バズって」しまえば、ものすごい勢いで多くのユーザーにアプローチできるで しょう。そのため、ナビ媒体などの経路では出会うことのできないような潜在層との接触機会を期待できます。

SNS採用で期待できる効果

上記までで採用にSNSを活用することのメリットについて紹介してきました。続いて、具体的に期待できる効果についてご説明します

母集団形成

SNSで興味を持ってくれた候補者がそのまま企業にエントリーしてくれる可能性があります。

企業理解度の向上やブランディング

SNSを利用することは、企業についての情報開示を増やすことと同義のため、企業理解を促進することが可能です。

また、もしも真面目なイメージをもつ業種の企業が、SNSで企業のキャラクターがオフィス紹介等をしていたら、柔らかい印象や親しみやすさを与えられるかもしれません。

このように、企業をビジュアル化してアピールすることができるので、どのようにアピールするかによって企業のブランディングを行うことが可能です。

SNS採用のデメリット

一見、メリットや良い効果しかないように思えるSNS採用ですが、もちろん気をつけなければいけないデメリットもあります。

企業イメージ低下のリスクが伴う

SNSはリーチできる人数が多いのがメリットですが、その発信は全世界の人間に見られていると言うことも同時に示しています。

そして、全世界の人間が様々な価値観を持って存在し、我々を観察していることを忘れてはいけません。良かれと思ってやった行動や、何気なくアップした写真が議論を呼び、結果「不適切な発信をして炎上した企業」と認定されてしまう危険性をはらんでいます。

時間、人材のリソースが必要

SNSは発信に労力がかかります。文章や画像の作成、内容のチェックなどを毎日のように行う必要があります。なぜなら、SNSは始めてすぐには効果が感じにくいためです。継続的に発信を行い、ユーザーの目に止まる回数を増やすことが必要になるでしょう。

効果を感じにくい

 SNS経由でエントリー経路を用意したとしてもSNSからエントリーしてくれる候補者は少ないでしょう。なぜなら、SNSが採用エントリーのツールだと言う認識がまだないためです。そして、SNSをみて、ナビ媒体からエントリーしましたというケースは大いに考え られます。そのため、SNSを行っていたがためにエントリー数が増えたといった相関性を持たせて数字で判断することが難しいのです。

見てくれる人が増えることに伴って拡散されて効果を得ることができるため、見てもらえる人を増やさなければなかなか効果を感じることはできないでしょう。

おすすめのSNS

利用ユーザー数に関しては媒体各社の公表データをもとに記載しております。

X(Twitter)

ユーザー数:国内約4500万人

140字の字数制限があり、日常の気軽に投稿できることや匿名性が高いことが特徴です。採用においては、人事担当者がアカウントを作成したり、企業で採用アカウントを作成するといった手法で活用されています。

YouTube

ユーザー数:国内約7000万人

 YouTubeは動画メインのSNSです。採用においては、企業紹介動画や社員インタビューを 掲載している企業が増えてきました。

LINE 

ユーザー数:国内約9500万人

国内で一番利用者数の多いSNSがLINEです。コミュニケーションに特化したSNSですが、友達追加していない人とのやり取りはできないのが特徴です。

採用においては、企業の公式アカウントを作成し、選考中のエントリーを促すなどして歩留まりの改善のために利用する企業が増えました。

Instagram

ユーザー数:国内約3300万人

画像もしくはショート動画などで気軽に発信できビジュアル要素が高いことが特徴です。

採用においてはブランディング要素が強く、会社の風景や社員紹介などを掲載する企業が 多いようです。

Facebook

ユーザー数:国内約2600万人

学校の同級生や会社の人などの交友関係が反映されており、実名、学校や経歴などを登録しているユーザーが非常に多いことも特徴です。また、若年層の利用は少ない傾向にあり ます。

SNS採用を成功させるコツ

ターゲットを明確にする

1つ目はターゲットを明確にすることです。SNSは上記で紹介したようにそれぞれに特徴があります。長期的に人事のリソースを必要とするためターゲットによって利用するアカウントを取捨選択する、コンテンツを変えるなど、最適な投資をして効率的に活用しましょう。

継続的に発信する

継続的に発信すべき理由は二つあります。1つ目は情報が埋もれないようにするためです。SNS上には日々いくつもの情報が発信されます。発信された情報は新しいものから積み上げ式で表示されることが多いため、発信がなければ誰かの目に止まる機会は段々と減っていきます。

2つ目はファン化には時間がかかることです。SNS採用の効果はすぐには出ないと上述しましたが、ファンを増やす(=フォロワーを増やす)ことがPV数等をあげる一番の近道です。

まとめ

SNSは現代において切り離せないツールであり、採用にSNSを活用する企業が段々と増えてきています。学生ではナビ媒体離れも進んでいると言われており、数年後にはSNS採用が主流になっているかもしれません。効果をすぐには感じづらいSNSですが、今の時期から地道に開始してみるのはいかがでしょうか?