【例文つき】スカウトメールの開封率と返信率の上げ方とは?実際の経験を元にご紹介いたします

ダイレクトリクルーティングやSNS採用の普及でスカウトメールを送る機会が多くなってきた採用担当者の方も多いのではないでしょうか?

本記事ではスカウトメールの開封率や返信率のあげ方、コツについて例文や人事経験者に直接インタビューした結果を用いてご紹介します。

スカウトメールとは?

スカウトメールとは採用したい候補者に直接メッセージを送ることを指し、SNSのDM機能や、媒体上での候補者との個別チャットを利用して個別に直接アプローチをすることを総称してスカウトメールと呼びます。

 また、企業から候補者へと直接アプローチすることはダイレクトリクルーティングと呼ぶため、スカウトメールはダイレクトリクルーティングの一部であるとも言えます。

スカウトメールの種類

スカウトメールには、種類が3つあります。

オープンオファー

オープンオファーとは、全ての候補者に向けて一斉にスカウトメールを送る手法のことを指します。全ての候補者に送るため個別に送るオファーとは違い特別感の創出には向いていません。しかし、期間を空けて繰り返し送付することで候補者の目に留まる機会を増やし、企業の認知度向上には効果を期待できるでしょう。

条件一致オファー

条件一致オファーとは、全ての候補者の中から条件が一致する複数人に対してスカウトメールを送る手法のことを指します。例えば、資格の有無や卒年度、経験年数などで絞ったターゲットに向けてオファーを出すことです。

オープンオファーよりもターゲットに沿った理由づけや魅力づけが可能なため、返信率のUPが期待できます。

完全一致オファー

完全一致オファーとは全ての候補者のうち、条件が完全に一致した候補者にスカウトメールを送る手法のことを指します。候補者の履歴書などを元にメールの文面などを変更して送付するため、候補者への特別感を醸成し、メールの開封率と返信率は格段に向上するでしょう。

個別スカウトを受け取った候補者は、「自分は期待されている、必要とされている」ことを理解した上で選考に参加するため、人事担当者への負担と一定の時間を要してしまうものの、意欲の高い候補者を選考に呼ぶことができます。

開封率と返信率の高いスカウトメールとは?

初めにスカウトメールの基礎情報について上記で改めて記載いたしました。次項からは本題のスカウトメールにおける開封率や返信率のあげ方やコツについてご紹介いたします。

結論から申し上げますとスカウトメールの開封率と返信率の向上のポイントは、「CX」と「特別感」です。

CXとはCandidate Experienceの略で「候補者体験」のことです。

そして、採用のプロセスで発生する全てのCXを、価値あるものにする取り組みのことを「採用CX」と呼びます。

CXが良く、特別感のあるメールは開封率も返信率も高くなります。

それでは具体的に開封率と返信率をあげる方法についてご紹介いたしますので、上記のポイントを押さえた上で読み進めてみてください。

スカウトメールの開封率を上げる方法

まずスカウトメールの開封率をあげる方法を3点記載いたします。

件名をわかりやすく

1点目は、件名を工夫することです。件名は候補者の最初に目に入る文章です。そもそも開いてもらわなければ中身をみてもらうことも、選考に申し込んでもらうこともできません。

件名で抑えるべきポイントは、「特別感」です。

送信タイミングを考える

2点目は、送信タイミングを考えることです。送信タイミングを工夫することで一気に開封率が上がる場合があります。送信タイミングで押さえるべきは「CX」です。

候補者の状態によって送信タイミングを判断しましょう。例えば、経験者採用の場合、日中は仕事をしている候補者が多いと想定すると、通勤時間や出勤退勤時間に合わせることで通知が目に留まる可能性を高くすることができます。

ターゲットとする候補者が返信しやすい時間帯とはいつなのかを候補者目線に立って考えましょう。また、早朝や深夜などの極端な時間に送付すると「ブラック企業」と認識されてしまう可能性もあるので注意しましょう。

新規登録者にアプローチする

3点目は、新規登録者にアプローチすることです。新規登録者は比較的、転職や就活意欲が高い傾向にあります。登録からの期間が空いている登録者は、すでに転職先が決まっているということも多いです。

スカウトメールの返信率を上げる方法

次に、スカウトメールの返信率を上げる方法を6点ご紹介いたします。

ターゲットのニーズに合わせたコンテンツを提供する

1点目は、ターゲットのニーズに合わせてコンテンツを提供することです。

この項目では「CX」と「特別感」のどちらも押さえることができると良いでしょう。

ターゲットが知りたいことに合わせて情報を盛り込むと、知りたいことを聞かなくても知ることができるという「CXの価値を上げること」や「候補者の興味を惹くこと」の両方を叶えることができます。

更に、候補者それぞれの状態によってコンテンツを用意して特別感を演出することも返信率を上げる効果を期待できるでしょう。

メール内のテキストは簡潔に、曖昧にしない

2点目は、メール内のテキストを簡潔にまとめて曖昧な表現は避けるということです。この項目で押さえるべきことは「CX」です。

メールのテキストが”わかりづらい”や”長い”、”曖昧な表現”であると候補者の意欲は下がります。それぞれ何故良くないのかというと、”わかりづらい”と”長い”場合はせっかく読んでくれていても離脱してしまい、本当は読んでもらいたかった文章が読んでもらえないという勿体無い状況になってしまいます。

また、”曖昧な表現”を使ってしまうと候補者の不信感につながるため注意しましょう。

画像や動画を使う

3点目は、画像や動画を使うことです。この項目で押さえるべきは「CX」です。

 全てが長文の文章で構成されているよりも、強調したいことや、最初に持つイメージを良くするためには画像や動画を挿入すると文章に強弱をつけることができます。

 画像は文の7倍、動画は文の5000倍も情報を相手に伝えることができるとも言われています。

※アメリカの調査会社、Forrester ResearchのJames L. McQuivey博士が2014年4月に発表した研究結果より

候補者の名前を積極的に利用する

4点目は、候補者の名前を積極的に利用することです。この項目で押さえるべきは「特別感」です。 「あなたには是非ご経験を活かして弊社新規プロジェクトに〜」という文章よりも「〇〇様には是非ご経験を活かして弊社新規プロジェクトに〜」の方が「あなた向けご連絡しましたよ」ということが伝わります。  「あなたに」という文章は汎用性が高く、一斉メールであると思わせてしまうため注意しましょう。

スカウトの理由や個人的なメッセージを挿入する

5点目は、スカウトの理由や個人的なメッセージを挿入することです。この項目で押さえるべきは「特別感」です。

なぜスカウトを候補者に送っているのかを履歴書や経験情報を元に数字などを用いて個人的な観点に触れた文章を挿入しましょう。

これらを行うことで、候補者はスカウトメールが送られてきたことに納得感を持ち、この理由から自分にスカウトがきていると特別感を味わうことができます。

返信もしくは具体的なアクションを促す

6点目は、返信もしくは具体的なアクションを明確に促すことです。

 せっかく候補者が興味を持ってくださったとしても、次に行うことがわからなければ次のアクションがわからず離脱してしまうことが考えられるためです。

 エントリーはメールでの返信なのか、電話での連絡なのか、電話であれば時間は何時であれば繋がるのかなど候補者が次の行動を行うハードルを下げるように努めましょう。

開封率と返信率の高いスカウトメールを作るための工夫を聞いてみた!

上記にて開封率や返信率をあげるための方法についてご紹介いたしました。

では、実際にスカウトメールで成果を高めるための工夫はどのようなものがあるのでしょうか。

実際の人事経験者にインタビューしてきました。

1人1人にパーソナライズしたような文面を意識

・新卒採用では「学生団体の経験が目に留まり…」だったり。中途採用ではポートフォリオや、GitHubなどをみて素敵なポイントと、なぜ自社に合うかを言語化して送っていました。「なぜスカウトを送ったのか」の理由は新卒と中途のどちらも明記していましたね。

会社とマッチしそうだなと思った学生さんに関しては、書類選考通過確約のスカウトも送付していました。

長文にしすぎないこと

・面談しませんか?や就活の軸を整理しませんか?という誘い文句でいきなり選考に繋げようとしないことを意識していました。

数日空けて追撃連絡を行うこと

・嫌われない程度に何度も送ることは意識していました。

・どうしてもあなたに興味があります感を演出するために後追いでの連絡をしているケースもありました。

・本当に接点を持ちたい方には「何度もすみません、どうしてもお話をさせていただきたいです。」のような内容と訴求内容をカスタマイズして連絡を行っていました。

魅力をまとめる

・「当社の魅力を一部紹介」や「魅力ポイント」などを箇条書きにまとめて掲載などを行っています。

スカウトメール成功例

上記のポイントを意識したスカウトメールの例をご紹介いたします。実際に送ったことのあるスカウトメールを「オープンオファー」、「完全一致オファー」の二種類お聞きしました。

オープンオファー


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〇〇株式会社 採用担当

まとめ

本記事では昨今注目されているスカウトメールについて、実際に皆様に活用いただけますよう

実際の人事経験者インタビューを元にコツなどをご紹介いたしました。

SNSの台頭や新チャネルが次々と出てくる現代において、スカウトメールを上手に活用することが採用目標を達成するためにも必要となってきます。

今すぐにでも活用できて、お試しできる内容になっていますので、お試しいただけますと幸いです。