せっかく採用した新卒が定着しない!早期離職を防ぐ施策紹介

膨大な採用コストをかけ、やっとの思いで迎えいれた新卒にすぐにやめられてしまう。特に採用に尽力した新卒採用担当者にとっては金銭的よりも精神的にダメージが大きいのではないでしょうか?
社員と企業、双方にとって悲しい結末にならないように早期離職への対策は必要不可欠です。今回は新卒は定着しない理由から、離職を防止する施策までご紹介していきます。

▼深刻な早期離職率の現状

厚生労働省による「新規学卒者の離職状況」調査によれば、推移としては変化はないものの、依然として31%~32%を保っています。3人に1人が早期離職の対象となっているのです。
また、短大卒になるとさらに10ポイントほど高くなっていることがわかります。

▼新入社員が定着せずに離職してしまう理由

【入社前要因】

①内定後の交流が薄い

良好な人間関係というものは継続的で友好的な交流によって形成されます。一般的な学生は内定後の交流が少ない場合、徐々に企業に対する愛着が薄れていきます。親密な関係がないからこそ、容易に退職する選択肢が生まれるのです。

②実際に担当する業務のイメージができていない

内定後のフォローとして新卒の不安解消・情報共有が不十分な場合、企業の想定していた業務と学生が求めていた業務のミスマッチが起こり結果として入社後早々に退職を招いてしまう可能性が高くなります。

【入社後要因】

①労働時間や休暇などに不満がある

「残業が多く、休みの少ない」企業は誰でも避けたいものです。特に新卒は学生だったころと比べ、大幅に拘束時間が伸びているためさらに敏感です。

②人間関係がよくない

離職につながりやすい最大の要因として人間関係があります。
仕事のフォローがないと、従業員として適切に対応されているのかがわからなくなり、結果として会社での存在価値を疑ってしまいます。
また、周りと打ち解けることができないばかりに既存社員との距離感を感じる、あるいは必要以上の上下関係を強いられるといった問題が存在することで離職可能性は上がります。

③評価基準が曖昧で向上心をそがれる

仕事への努力と成果が適正に評価されなければ、モチベーションはすぐさま削がれることになるでしょう。働き方の理想として「やりがいのある環境で働きたい」と志望する学生が多い中、やりがいを見出すことができなくなった時点で転職を考えるケースも少なくないでしょう。

▼ハーズバーグの衛生理論で見る労働モチベーション

臨床心理学者のフレデリック・ハーズバーグによる仕事における満足・不満足を誘発する要因に関する理論で「動機付け・衛生理論」というものがあります。
上記の図を見れば一目瞭然ですが、不満足を取り除く施策対象として企業方針・労働条件・人間関係があり、満足を及ぼす施策対象として達成・承認といったやりがいの部分が表示されています。

▼定着を促し、離職を防ぐ施策

ハーズバーグの理論から導かれる施策とは、いかに不満足を招く衛生要因を改善し、満足を招く動機付けを作っていくことができるかにあります。

【入社前施策】

①インターン実施

内定後は実務に近い距離でインターンを実施することが効果的だと考えられます。
それもセミナー形式で数日開催するのではなく、短い時間でも内定者とのエンゲージメントを途絶えさせないことがポイントとなります。
これにより入社前から働くイメージを明確化するとともに、一緒に働くことになるであろう人との交流を深めることが可能となります。

②交流イベント

良好な人間関係を構築するために、仕事とは別で既存社員と内定者が楽しむことのできるイベントを企画することをおすすめ致します。

③LINEなどでの個別対応

最近ではメールではなくSNSでのやり取りが増えてきています。LINE@という機能が追加されたことでプライベートだけでなく企業でも個人情報を保護しつつ、密接なコミュニケーションを図ることが可能となりました。
アプローチ方法に柔軟性のある企業は、それだけでアピールになります。

【入社後施策】

①労働時間・評価制度の見直し

労働時間や評価制度に問題がある場合、まずは企業の根本的な制度を見直す必要があります。こちらは人事だけの問題ではないため、社内全体を巻き込んだ改革が必要になるでしょう。

②マネジメントの強化

新卒や若手の部下を担当することになるチームリーダー、マネージャークラスのマネジメントスキルを向上させるという方法があります。仕事のフォローや細やかな気配りが、効果的です。

③メンター制度導入

仮に新入社員が悩みを抱えた際に、気軽に相談できる存在があれば問題の是正を図ることができます。例としてメンター制度を導入するという手法が考えられます。特に弊社サービス「みまもるさん」は一人ひとりに担当がつき、内定時から入社後3年まで社員のカウンセリングとアンケートを実施し、企業にフィードバック・コンサルティングを行います。

▼まとめ

新入社員の入社後の定着を促し、早期離職を防止・改善するためには内定後と入社後両方のフォローが重要です。
内定後も内定者のステータスを管理し、密接なコミュニケーションがとれるツール「まもるくん」と入社後3年間のフォローで即時問題を解消するメンター制度「みまもるさん」を利用して将来性のある雇用を実現させることをおすすめいたします。

参考:

https://www.motivation-up.com/motivation/herzberg.html

https://www.mhlw.go.jp/content/11650000/000369541.pdf