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面接官トレーニングとは?採用力アップにつながる具体的方法を解説!

採用面接において、候補者に自社の魅力づけができ、第3者視点で候補者を見極めることができる面接官の役割は大変重要です。

面接官の印象が悪いと、

「面接官の能力差で選考結果にもばらつきがあり、自社で活躍できそうな人物が選考落ちしてしまう」

「動機付けや魅力づけに齟齬がありミスマッチが起こってしまう」

といった状況が続いてしまい、採用が上手くいかないひとつの要因となってしまうでしょう。

”面接官トレーニング”は上記の状況が少しでも当てはまっているかもしれないという採用担当者様にぜひお試しいただきたい施策です。

本記事では面接官トレーニングの必要性、採用力を向上するためにできる具体的なトレーニング方法をご紹介いたします。

面接官トレーニングとは?

面接官トレーニングとは、面接官に必要となる能力を身に着けるためのセミナーや講義、練習全般のことを指します。

面接官トレーニングはなぜ必要なのか

面接官トレーニングを行うことで

・競合他社ではなく自社を選んでもらう理由作り

・採用後の離職や内定辞退などのミスマッチをなくす

ことができます。

では何故上記を面接で達成できるのかというと、下記2点を補うことができるためです。

志望度の醸成ができる

面接官は見極めることも必要ですが、人事以外の観点での動機付けなど、候補者の志望度の醸成も担うことができます。

もしも希望の就職要件を満たす二つの同じ企業から内定をもらっていた場合、「この人と働きたい!」と思える社員がいる企業が選ばれる可能性が高いのは想像しやすいのではないでしょうか。

採用したいと思った候補者は、もちろん他の企業からもオファーがきています。その中で「自社を選んでもらう」一つの理由として面接官の役割は大変重要となります。

採用の標準化ができる

面接官ごとの見極め、動機付けの差が小さくなり、一定の成果を出すことが可能なためです。

面接官の能力差や、過去の経験等から形成されたバイアスによって選考結果にばらつきが出てしまうことは決して少なくありません。

例えば、人は少なからず経験等によるバイアスを持っているため、同じ大学出身の候補者に好印象を抱いてしまうといったことは容易に想像できます。内定を出したものの、実際は自社で活躍する人物像とは少し異なっていたなどの状況に陥ってしまうこともあるでしょう。

定着した場合はいいものの、離職に繋がってしまった場合はこの小さなばらつきがミスマッチに影響していると考えられます。

面接官に求められるスキルとは?

では実際に面接官が養うべきスキルについてご紹介いたします。

質問力

候補者ををより深く知るために質問をすることは、候補者の魅力や強みを引き出すことはもちろん、「自社で活躍できる人材なのか」、「一緒に働くイメージが湧くのか」など候補者の性格、経験から正しく評価するために必要とされます。

例えば、「これまでで継続して取り組んだ経験を教えてください」よりは「継続して取り組んだ経験で、モチベーションを保つ方法があれば教えてください」と聞いた場合、後者の方が仕事をする際のイメージが湧くのではないでしょうか。

表現力

面接という短い時間の中で知りたい情報を聞き出すためには、面接官が的確に質問の意図を伝える表現力が必要となります。

また、現代は特に「差別」などに敏感なご時世となっているため、固定概念を持った表現は会社のイメージを損ねてしまう可能性があります。

ビジネスマナー

現代の採用では、「企業が採用する」というよりは「企業が候補者に選んでもらう」採用がメジャーになっています。

そのため、候補者を「選ぶ」姿勢ではなく、「選ばれる」面接官になるよう正しいビジネスマナーで望む必要があります。

実際に面接後の辞退理由として「面接官の行動や態度が悪かった」という回答がおよそ3割を占めていたというアンケートもあります。

引用:人事のミカタ/辞退の心理 [2020年版] コロナ禍、求職者2200人のホンネを調査!選考・内定辞退を減らすには?

相手の目をみて話すことや正しい姿勢、積極的に知ろうとする態度などは候補者に好印象を与えるでしょう。

見極め力

社内で定められた定義や評価を元に、候補者は自社の評価基準にあった人材であるのか見極めることが必要となります。

面接官トレーニングの方法

ロールプレイング

ロールプレイングとは候補者役と面接官役にわかれて面接を想定して実演することです。面接の中でも下記のように目的ごとに分けて練習すると、苦手な分野にピンポイントで改善を図ることができます。

アイスブレイク候補者が話やすい雰囲気作りができる
深掘り質問本質を引き出すことができる
逆質問知りたいことに合わせて話すことを取捨選択し魅力的に伝える

 座学(セミナー、書籍、オンライン動画)の機会を用意する

実践とは別に知識を蓄える方法を用意しましょう。採用コンサルタントなどに講義をしてもらうことも可能ですが、コストがかかってしまいます。コストをかけずに学べる場としてYouTubeに上がっている動画を見てもらったり、書籍を読んでもらうなどの方法を活用しましょう。 

面接官トレーニングで人事がやるべきこと

面接課題を把握する

まずは自社の面接で何を改善するべきなのか明確にするためです。闇雲に改善のトレーニングをしても効果を感じにくい可能性があります。

例えば選考辞退が多い場合は、次の選考に進みたいと思う動機付けや魅力づけのスキルをトレーニングし、ミスマッチが多い場合は、自社にマッチする人材かを見抜くための深堀質問のトレーニングをする方が効果を感じやすいでしょう。

採用基準の統一

面接官の判断の個人差を少なくするために、評価項目の定義を統一しましょう。

例えば、「清潔感がある」という項目において、人によってはシャツのシワがあるだけでも清潔感がないと判断してしまう可能性もあります。どんな観点で評価して欲しいかが具体的にあるほど、評価の解像度が上がるため、採用の基準統一をすることができます。

認知バイアスについて理解してもらう

上述した通り、人は誰しもバイアスを持って生活しています。バイアスがあること自体は悪いことではないですが、候補者を公平に見てもらうためには、認知バイアスがあることを伝えましょう。

「バイアスを持って判断しない」という意識があるだけで、無意識のうちに起こってしまう認識のズレが少なくなるでしょう。

まとめ

上記で説明したように面接官トレーニングを行うと、自社に合った人物の採用に繋がったりと採用目標の達成に大きな効果を期待できます。

本記事では面接官トレーニングの施策について触れましたが、面接官トレーニングは「面接官も自信を持って選考を行うことができる」「候補者に内容の濃い時間を提供できるため、候補者体験が向上する」などのメリットもあります。

ぜひこの機会に面接官トレーニングを検討してみてください。